File 8「異邦人は風のなか」

都心で突然事故や器物破損が起きる、見えない通り魔事件が頻発。現場に残された手掛かりを頼りに泥濘地区へやって来た瀬名は、難民らしき外国人アティンと知り合う。

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〜 用語集 〜

光学迷彩
光学迷彩とは、個体が遮蔽している周囲の風景を、個体そのものに表示もしくは投影することによって、あたかも個体が透けているように擬装する技術である。従来の迷彩は、周囲の環境色や風景に近い配色を、生物が擬態するための保護色のように用いるものであったが、光学迷彩は向こう側を透けているように見せ、その存在を見えなくするという着眼点から開発された。ただ、その製造コストはまだまだ高く、運用時の安定性も低く、周辺の環境にも左右されやすいので、大規模な実用へは至っていない。
青樹電産
日本の産業機器メーカーで、モーターや制御機器の分野に強みを持っており、民生向け作業用ウィルウェアではそこそこのシェアを持っている。
XP5540
青樹電産製の民生向け作業用ウィルウェア。青樹電産が元々他の機器向けに設計製造していたアクチュエーターや制御装置を転用、またはそれらを元に設計した共通性の高い部品を多用することによって、低コスト化と高メンテナンス性を実現している。標準状態でのバランスも良く、元から多様なオプションを接続して用途に合わせた構成を取ることを前提としていることも高い評価の一因となっている。
山の手移民ゾーン
泥濘地区の境界間際の水際に形成されたスラム街を指す。そこには移民や貧困層が集まっており、彼らは、流砂現象による水が引く前に設けられた地盤改良工区などに不法投棄された廃棄物を回収して生活している。その中には多くの不法移民が紛れ込んでいる。
日暮里のチーム
日暮里周辺をテリトリーとして活動していた非行集団を指す。主に不良少年らが群を成して活動している様をチームと呼び、また、そのチームに所属している少年らが自らをチーマーと称している。一昔前は、民事上のトラブルに暴力団が介入することが多かったが、暴力団規制が強まる中、これらのチームや半グレと称される不良集団が、同様の民事介入暴力を働くケースが急増しており、新しい犯罪集団として認識されている。
半グレ
暴力団に所属せず、暴力行為や犯罪行為をくり返す集団を指す。その語源は「グレる」、「愚連隊」、「グレーゾーン」と諸説あるが、暴力団の起源となった「愚連隊」から派生したという説が有力。
カルパヌバ公国(追記)
赤道直下の南海の孤島からなる国。現在、軍事政権による独裁体制下にあり、その政情は不安定で、国内では民主化を求める反政権活動が激化している。しかし、その地理的条件に起因する経済的・軍事的な価値や、昨今の国際的な宇宙開発に関する事情から、民主化問題に関する国外からの介入は極めて消極的なものになっている。
人工降雨
低温の雲が存在しているところに、周囲の微細な水粒子を氷の塊として形成させるための核になる物質を散布し、さらにその発生と成長を促進するために温度を下げることで、上空で雨の素になる雪片を造り出す。ここで生成された雪片が、地上に向かって降ってくる際に、その温度が高くなることによって、固体である氷から液体=水へと融解し、それが雨になる。つまり、オスカー1が雨の素になる雲のあるところに向けて、その核になる物質と温度を下げる物質を撃ち込むことによって、雨を降らせたのである。
PC
「Patrol Car」の略で、パトカーのことを指す警察内部での略語。

各話あらすじ

Introduction - イントロダクション

サミット開催に向けた「宇宙エレベータープロジェクト」が急ピッチで進む、首都・東京。
強化装甲<ウィルウェア>を使った犯罪に対処すべく創設された、警察庁警備局第五特別公安課第三機動強襲室第八係――通称<ダイハチ>は、ロゴスによるテロから日本を救ったことで、今や日本中の注目を集める存在となっていた。しかしウィルウェアを悪用した犯罪は、その後もエスカレートする一方……。新メンバーを迎えた黒騎たちダイハチの面々は、今日も知恵と勇気と口八丁、そして民間警察の協力を得て凶悪事件に挑む! 決裁完了、出動せよ!!

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